高たんぱく低脂肪女子SASAMI、狂う。日本の妖怪「濡女」からインスピレーションを得たという意味不明な動機の元は果たして定かでは無いが、スリーヴデザイン、最新アー写をみればどうやら本気である。そもそも「濡女」とは見知らぬ通行人を誘い、そいつが善人か悪人かによって逃がすか血を抜くかを生業としている妖怪であり、ヘヴィネスとソフトネスが交互に押し寄せるアルバム構成はなるほどきっちりと「濡女」のコンセプトを踏襲しているのである。この時点である意味聴かずとも既に鬼傑作確定なのだが、シューゲイズやドリームポップを易々と手放し、System Of A Dawn、Ty Segall、Black Sabbathらメタル、インダストリアル、ハードロック勢に加えMitski的ソングライティングで奏でるフォーク、カントリーにジャパニーズノワールを融合させたこの大変化は賞賛にしか値せず、間違いなく2022年のオルタナティヴロックの礎となるであろう。ちょっと感動で気が狂いそうな限定11トラック。
Tracklist:
A1. Skin A Rat
A2. The Greatest
A3. Say It
A4. Call Me Home
A5. Need It To Work
B1. Tried To Understand
B2. Make It Right
B3. Sorry Entertainer
B4. Squeeze
B5. Feminine Water Turmoil
B6. Not a Love Song
