Frank Oceanのアルバム『Blonde』、『Endless』に参加、すでにSufjan Stevensに並ぶ米インディーシーンの神童Alex Gの9thアルバム。初期作から言える事であるが、あまりに膨大な情報量と神秘性からか、Alex Gのアルバム、及びAlex Gその人自身を言語化して良し悪しを下すのは常に憚られてきたが今作についても勿論そうである(不毛ともいえる)。シュールで魅惑的なキャラクターやシナリオを次々と生み出し、フィクションを持ってリアリズムを凌駕する文才、加えて奇抜なフレーズを印象的なフックに落とし込む音楽的マジックは驚異的でありながら、それは決して宗教(ほとんど全て)の様に他者に何かを押し付ける様なものでは決してない。当然ながら大手〈Domino〉に移籍してからはプロダクションに明らかな変化が生じているのだが、その間の軋轢でさえも愛おしい旋律とメロディに変えてしまうこの男に『God Save The Alex G』と言わせてください。限定クリアヴァイナル、帯付国内限定クリアヴァイナルの2種入荷。蛇足ですが"Runner"の既聴感はSoul Asylumの"Runaway Train"という方いませんでしたか。おわり。
Tracklist: A1. After All A2. Runner A3. Mission A4. S.D.O.S A5. No Bitterness A6. Ain’t It Easy A7. Cross the Sea B1. Blessing B2. Early Morning Waiting B3. Immunity B4. Headroom Piano B5. Miracles B6. Forgive