デビュー・アルバム『Rice, Pasta And Other Fillers』以降着実にファンを増幅させているブライトン発Porridge Radioの3rdアルバム。冒頭"Back To The Radio"からしてフロントDana Margolinの命を削るようなボーカルはPatti Smith, FIona Appleと等しく思わず息を飲まされる。 実際、ストーリーテラー、あるいは水先案内人としてのDana Margolinを中心に構成されたアルバムである事は疑い様は無く、これには同世代のパンク/ポストパンクバンドによる無意味な比喩、言葉遊び、クールでシニカルなユーモアによって自己表現を続ける、いわば形骸化しつつあるシーンへのアンチテーゼの様にも思われる。だが一体どれだけのバンドがPorridge Radioの様に内省性を血肉化し、表現として形にする事ができるのだろうと問われれば、それはそんな容易な事では無い事くらい誰にだって判る筈である。ダイナミズムや親和性に欠けるどころか繰り返し聴くほどハマるだろうが、このアルバムの真価が決定的になるのはまだ「今」では無いかもしれない恐るべき傑作オルタナティヴカヴァーの希少限定盤。DLコード付き。
Tracklist:
A1. Back To The Radio
A2. Trying
A3. Birthday Party
A4. End Of Last Year
A5. Rotten
A6. U Can Be Happy If You Want To
B1. Flowers
B2. Jealousy
B3. I Hope She's Okay 2
B4. Splintered
B5. The Rip
B6. Waterslide, Diving Board, Ladder To The Sky