Iceageを輩出したデンマークのレーベル〈Escho〉発、デンマーク生まれ、現在はロンドンを拠点に活動する実験的ヴィオラ奏者Astrid Sonneの最新作。彼女のこれまでのアルバムは主にインストゥルメンタルで構成されていたが、今作ではTirzahとMica Leviのコンビネーションを思わせる幽玄なエクスペリメンタル・ポップに確変。この世界には見聞きするに堪えない様な惨状が連続的に繰り広げられている一方、見る角度を少し変えれば心を奪われるようなシンプルな「美しさ」も日常的に存在する。情報はより一層過多になる一方、我々は時折途方もない虚無感に見舞われたりもする。そういったあれこれの矛盾に対して、彼女は今作で彼女なりの答えを模索したのではなかろうか。であれば『Great Doubt』なるタイトルも的確だし、饒舌ではないがそれでも言葉を用いたという理由にも合点がいく。こも奇妙な捻じれ、摩擦が形を成した時、アートが真の力を発揮するのである限定クリアーヴァイナル。
Tracklist:
A1. Light and Heavy
A2. Do You Wanna
A3. Give My All
A4. Almost
B1. Boost
B2. Everything Is Unreal
B3. Staying Here
B4. Overture
B5. Say You Love Me