ノワール・ポップ界の寵児として登場して以降、揺るがない美意識と独自の世界観で圧倒的人気を誇るCigarettes After Sexの3rdアルバム。今作のテーマはボーカルGreg Gonzalezがパートナーと過ごした4年間の交際から破局までの高揚と低迷を描いているそうだが、リリックを熱心に手繰らなくてもそのストーリーが音から滲み出ているように感じられ、改めてCigarettes After Sexのシグネイチャーである独特のサウンドメイクは神がかり続けていると言うより他にない。敢えて逆張りするならば「全作同じやんけ」ともい言えなくもないが、彼らが生み出したこの方程式はデビューの時点ですでに最適解なのであり、他の方法を模索する必要はないと私のようないちリスナーですら納得させてしまうのだからこれはもう「すごい」としか言いようがない。
Tracklist:
A1. X's
A2. Tejano Blue
A3. Silver Sable
A4. Hideaway
A5. Holding you, Holding me
B1. Dark Vacay
B2. Baby Blue Movie
B3. Hot
B4. Dreams From Bunker Hill
B5. Ambien Slide