2019リリースのデビュー・アルバム『Immunity』から2年ぶりの2ndアルバム。彼女がオンラインで楽曲を公開し始めた当初(Diary 001期）は未来のポップスターを予見させるに十分で実にアイコニックであったが、デビューアルバムは大方の予想に反してフォーキーで内省的で大人びていた。それは音楽を介して外界とコネクトし始めた事で、孤独や悲しみや不安を抱えているのは自分だけでは無い、という事実を悟ったからだと思っている。そして図らずも起きたパンデミックは、彼女が音楽を作るに欠かせない「孤独性」と「母性」を同時にアップデートさせてしまった。フルート、ストリングス、ピアノ、スチールギターを多用した今作は70sのフォークソング(Carol King, Joni Mitchell）からの影響が濃く思われるが、それはClairoが表現者/伝道者としていよいよ覚醒し始めた故の必然であろう。Rostamからのバトンを渡されプロデュースを務めたJack Antonoffの舵取りは恐ろしいまでに的確。
Tracklist:
1. Bambi
2. Amoeba
3. Partridge
4. Zinnias
5. Blouse
6. Wade
7. Harbor
8. Just for Today
9. Joanie
10. Reaper
11. Little Changes
12. Management
