これは泣く。Thom YorkeもEthan P. Flynnも(もっと居ますが)影響を公言してはばからないSparklehorse。今作はフロントマン・マーク・リンカスが自殺した2010年の直前にスティーヴ・アルビニと共に録音されたもので、弟のマット・リンカスと、マットのバンドメイトで妻のメリッサ・ムーアによって編集されたという奇跡。重度の薬物依存、うつ病、音楽的迷走が極限まで迫っていたとは到底思えない、ファジーで、メランコリックで、辛辣で崇高な14トラックには、Sparklehorseを未だ愛さずにはいられない理由がこれでもかと詰め込まれている。もしもマットが居なかったらこのアルバムはこの世に出てないだろうし、血のつながった兄弟だからこそできたであろう、「優しくてユーモアがあって、繊細で才能豊かだった兄貴の最後の記録」として出来過ぎたはなむけだし、最高のポップレコードである。限定カラーヴァイナル。
Tracklist:
A1. It Will Never Stop
A2. Kind Ghosts
A3. Evening Star Super Charger
A4. O Child
A5. Falling Down
A6. I Fucked It Up
A7. Hello Lord
B1. Daddy's Gone
B2. Chaos Of The Universe
B3. Listening To The Higsons
B4. Everybody's Gone To Sleep
B5. The Scull Of Lucia
B6. Blue
B7. Stay