少女時代のダークサイドを探るグリッチバンガーまみれの大ブレイク作『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』、突如として舞い降りた巨大な名声に戸惑いをみせた『Happier Than Ever』、誰もがその先に注視せざるをえないBillie Eilishの3rdアルバム。Billie自身も兄のFINNEASも「ついにここまで来れた」というニュアンスの発言をしており、その一言の重さはこちとらはかり知れるはずもないが、一周した感想ではスキップスルーできる曲は無いと思ったし、これはアルバムを通して聴かれるべき、極めて「まとまった」アルバムだということは間違いない。中でも"CHIHIRO"〜"BIRDS OF A FEATHER"は前のめりになるほど突出したキャリア傑作曲で図らずも感極まってしまった。巨大なポップスターのキャプションというのは得てして筆が鈍るものだけど、BillieとFINNEASの生み出す一連のアルバムには他には決してない唯一無二のセンス・オブ・ワンダーが秘められており何度も何度もその未知なる深海に潜り込みたくなってしまうのである。
Tracklist: A1. SKINNY A2. LUNCH A3. CHIHIRO A4. BIRDS OF A FEATHER A5. WILDFLOWER A6. THE GREATEST B1. L'AMOUR DE MA VIE B2. THE DINER B3. BITTERSUITE B4. BLUE