Burialと盟友Blackdownによる『Shock Power Of Love』の愛に満ちたジョイントシングルを経て、およそ15年ぶりとなる単独長編EP『Antidawn』。前述したシングルを聴けば少なからずダンスミュージックに旋回する可能性が無きにしもあらず、と予測させてくれたがBurialはそこまで甘くない。今作はまるでホラー映画のサウンドトラックの如き、不気味で不安定なノワールが極彩色をジワジワと灰色に染め上げる。Burialが放つダーク・アンビエンスはデビューから一貫したスタイルであるが、今作は自ら描いた闇の更にその先の世界を描いているかの様で、スリーブに描かれた少年はさしずめ新たな世界への水先案内人、といった具合であろう。聴きやすくはさらさらないが、音の深淵に潜む「何か」を手繰り寄せたくなる没入感半端ない怪作。国内限定流通仕様、帯、解説付。
Tracklist:
A1. Strange Neighbourhood
A2. Antidawn
B1. Shadow Paradise
B2. New Love
B3. Upstairs Flat