Pitchforkにて8.4のBest New Musicのみならず2022年の年間アルバムチャートに喰い込みまくったChat Pileのデビューアルバムが新装カラーヴァイナルにてリイシュー。収録曲はオクラホマや各地で起こった実際の事件を元にしているものが大半で、悲しみとパラノイアがいかに復讐、暴力、自己虐待へとスパイラルダウンしていくかが詳細に描かれている。Post-Trashは「このアルバムを聴く事は血まみれのつるはしを持って追いかけてくる殺人鬼から逃げながら鉛の粉を吸い込むようなものだ」とその衝撃的体験を告白しさえしている。このアルバムがしばしばホラーやスラッシャー映画に例えられており、グロテスクな現代生活のリアルな描写を聴き手に突き詰めるには生半可な表現であってはならないのだというバンドの「本気」あればこそなのだと思う。じっくり歌詞を読みながら、何度でもレコードに針を落として物語を再生せねばならない重要作。
Tracklist:
A1. Slaughterhouse
A2. Why
A3. Pamela
A4. Wicked Puppet Dance
A5. Anywhere
B1. Tropical Beaches, Inc.
B2. The Mask
B3. I Don't Care If I Burn
B4. Grimace_Smoking_Weed.jpeg