ロンドンが生んだ異常音楽楽団HMLTD。2019年の『West Of Eden』に続く2ndアルバム。今作は47人のミュージシャン、ゴスペルの聖歌隊、16人の弦楽オーケストラを駆使して制作、「コンセプトアルバムというより、本格的な音楽体験」であり、「巨大で迷宮のような権力システムの中に閉じ込められて、変えることができない個人の無力さを描いた現代の寓話」がテーマとなっている(やはり頭がおかしい)。だがそうした誇大妄想から描かれる物語(フィクション)こそ、いつの時代も人々に思想と教訓、学びを深く植え付けるのであるという事に彼らは異常に自覚的である。このアルバムにもはや音楽的なジャンル的なカテゴライズは全く意味を成さない、HMLTDはHMLTDという孤立した物語であり、Black Country, New Roadをも越えるアートパンクスピリットの持ち主なのである最高。
Tracklist:
1. Worm's Dream
2. Wyrmlands
3. The End Is Now
4. Days
5. Saddest Worm Ever
6. Liverpool Street
7. The Worm
8. Past Life (Sinnerman's Song)
9. Lay Me Down