2021年のデビュー・プロジェクト『When Smoke Rises』ではJames Blake、Jamie xxをプロデューサーに、さらにSamphaをゲストに招き見事喝采を浴びたカナダ・トロントのSSW=Mustafaのデビュー・アルバム。今作は共同プロデューサーにAaron Dessner (The National) を迎えており、Aaron Dessner節というべき美しく儚いサウンドスケープが覆ってはいるが、それが語り部=詩人として、希代のシンガーとしてのMustafaの最大の魅力と衝突することはまったくなく、心地よい緊張感があり、愛する人にだけ秘密を打ち明けるかのような親密さが全編に漂っている。ハイライトの1つでもある"Gaza is Calling"(侵攻によって亡くなったパレスチナ人の幼なじみを悼んだ曲)ではNicolas Jaarが見事なストリングスを提供しているばかりでなく、後半訪れる展開には様々な想いが去来して止まない。どう鑑みてもAOTYに喰い込むことは確実であろう限定Ghaba Green Vinyl。
Tracklist:
A1. Name of God
A2. What Happened, Mohamed?
A3. Imaan
A4. What good is a heart?
A5. SNL
A6. I'll Go Anywhere
B1. Beauty, end
B2. Old Life
B3. Gaza is Calling
B4. Leaving Toronto
B5. Hope is a knife
B6. Nouri